2016年11月5日、東北支部を訪問しました。
11月5日、小川昭子先生(元会長)にもご一緒していただき、後藤会長、岡本・川村副会長とで仙台へ参りました。11時半からメトロポリタンホテル内「桃李」で、栗山支部長、酒田から参加の平野さん(昭45)と会食。支部の運営状況、被災地が抱える悩み等を伺いました。
その後、盛岡在住の小笠原さん(昭62)が合流し、青葉区にある仙台基督教会へ移動。長谷川清純司祭から被災のため建て替えられた建物内部を案内していただき、継続中の復興支援活動についてお話を伺いました。
震災前と変わらぬ風情の杜の都を離れ、途中、東京から参加の植田さん(昭41)も加わり、閑散とした風景の中に点在する津波の爪痕に心を重くしながら、日暮れとともに宿泊地の南三陸「ホテル観洋」に到着。夕食を共にしながら、小笠原さんから震災当日のこと、その後医師として携われた支援のことを伺い、栗山支部長には被災地の現実を様々な観点からおしえていただきました。
6日「被災地を巡る小さな旅」
コース:
志津川防災庁舎跡⇒戸倉中学校跡仮設住宅⇒大川小学校跡⇒長面浦番屋(はまなすカフェ)⇒桃浦蛤浜(カフェはまぐり堂で昼食)⇒石巻漁港(日和大橋)⇒仙台
〈メモランダム〉
- 誰もいない志津川防災庁舎跡にひっそりと咲く数輪の清々しいピンクと白のコスモス。被災者の方々の思いを受けとめながら祈っているかのよう。
- 車窓から見た戸倉中学校跡に並ぶ仮設住宅の簡易な作り。震災後5年半を経てもなお、不自由な暮らしを余儀なくされている方々のご心労・・・。
- 大川小学校跡は時が止まったまま、全くの無音。校舎裏手の山は、遊び慣れたこどもたちならすぐに駆け上がれそうに見えるのになぜ避難先にならなかったのか・・・。こどもを亡くしたおかあさんたちによって、毎週、校舎内の掃除が続けられている。
- 長面浦のはまなすカフェでは、復興に向けて頑張っているおかあさんたちからじかに話を伺うことができた。必死の避難、明暗を分けた偶然や選択。屋根にしがみついた人々が津波に押し流されていくのを、ただただ茫然と見ていることしかできなかった無念等々。今淡々と語ってくださる声は逞しく明るい。このカフェは地元に残った方々にとって貴重な語らいの場でもある。自治体が勧める防潮堤の建設を拒否しているために、ここに住居を建てることは許されず、おかあさんたちは遠い仮設住宅から通ってきている。
- 汽水湖(海水+淡水)である長面浦産の牡蠣は絶品。カフェに隣接する牡蠣の作業所はフランスの支援によるというのは、なんとも小粋で、心通う温かさ。(牡蠣の取り寄せ可)
- 桃浦蛤浜は震災前から過疎に悩む漁村。高台で津波の難を免れた古民家を利用してのカフェはまぐり堂には、今では県内外から千客万来。若者たちがおしゃれ感覚で地元再生に一所懸命取り組む。見下ろした先にはヤギと名付けられた黒い羊が草を食むのどかな午後であった。
栗山支部長の周到なご準備、さらに語り部として深いお話をお聞かせくださったおかげで、多くを感じ、学ばせていただくことができました。心より感謝申しあげます。
川村可子(副会長) 記
立教女学院同窓会支部
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