
2016年同窓会イベント「長唄 in マリア礼拝堂」
同窓会イベントを6月18日に開催いたしました。
「長唄 in マリア礼拝堂 ~歌舞伎のバックミュージックである長唄と、
ちょこっとJAZZをお届けいたします~」
今回は、母娘共に立教女学院小学校から高等学校、そして東京藝術大学邦楽科を卒業され、そろって第一線でご活躍中の半田昌恵さんと半田綾子さんをお迎えしました。
共演者は、綾子さんのお声がけで藝大卒及び在学中の邦楽演奏家が集結。三味線は蓑田弘大さんと若和田史弥さん、鼓は望月秀幸さんと角田圭吾さん、笛は藤舎推峰さん。それぞれの分野でご活躍中の素敵なイケメンメンバーに、ジャズピアニストの飯田俊明さん(短期大学非常勤講師)にも加わっていただいて、総勢8名の華やかな舞台となりました。
第1部は長唄「勧進帳」「二人椀久」「新曲浦島」。
大鼓、小鼓の小気味よいリズム、昌恵さん、綾子さんののびやかで艶のあるお声に三味線が加わり、マリア礼拝堂はあっという間に音楽に満ちた空間に。そこに空気を切り裂くように響く笛の音・・・。さすが第一線でご活躍中の皆さまの演奏、音の持つ力と美しさに心躍る時間となりました。また、浮世絵などの映像が大きなスクリーンに流れて、目にも楽しく、合間には楽器や演奏法の説明もしてくださいました。
第2部は、飯田俊明さんのピアノソロ「戦場のメリークリスマス」から始まり、綾子さんがピアノと共にジャズのナンバー「Waltz for Debby」「Alfie」そして「Jupiter」を披露。続くフィナーレは、なんと和の楽器とピアノ、歌とのコラボレーションによる異色の「Spain」。立ち上がって力強くかき鳴らされる三味線には、「かっこいい!」と心で拍手、出演者の皆さまの長唄の時とは全く違う表情に魅了されました。
アンコールには、「to U」を母と娘のデュエットで聞かせてくださいました。若々しい綾子さんの歌声、そして切々と歌い上げる昌恵さん。大切な文化の継承者として綾子さんを育て上げられたお母さまのお気持ちと歌詞とがあいまって心に響き、客席からは大きな拍手が起こりました。
終演後は出演者の方々と一緒にお客様のお見送りをしてくださいました。
もって生まれたものを大切に磨きつつ、異なる世界との出会いにもためらわず挑戦していくことの素晴らしさを、異種セッションの舞台から感じさせていただくことができました。また、素直に音楽の楽しさ、音の美しさに酔いしれる素敵な時間ともなりました。あちらこちらで先生方や旧友との再会に話が弾んでいたのも、同窓会イベントならではの和やかな風景でした。
企画部 大平永子 記